遺産の分割

相続人の話し合い

遺産相続は、法定相続分や遺言で全て決まらない

相続人の話し合い

遺言がない場合、法定相続分で全て分割しなければならないわけではありません。もし厳密に法定相続人で遺産分割を行おうとすれば、不動産その他を相続分の割合で共有することになりますが、相続人の間で処分や管理について意見が割れたときにうまく各財産の処分や管理ができなくなります。

そこで、遺産の中の各財産を各相続人に振り分ける話し合いや手続を通常行います。この一連の流れを遺産分割と言い、遺産の分け方についての話し合いを遺産分割協議と言います。

基本的には、遺言のない場合に遺産分割協議を行いますが、遺言のある場合も遺産分割協議をしてかまいません。そして、全員一致で遺言と異なる分け方で合意すれば、その合意の方が優先することになります。遺言には遺留分という限界がありますが、それと同時に相続人全員一致の遺産分割の合意という限界も持っています。

遺産分割協議は、いつまでにやらないといけないか

遺産分割については、故人が亡くなった後であれば、いつでも可能です。法的にいつまでという期限が定められているわけではありません。

もっとも、配偶者の相続税軽減等を受けようということであれば、故人が亡くなってから10ヶ月以内の相続税申告の時点で遺産分割が終わっている必要があります。また、協議が遅くなると、資料や相続の手続がなくなったり、相続権が代襲相続されて、相続権者の数が増えて協議しにくくなったりします。したがって、早めに協議しておくに越したことはありません。

なお、遺言で5年までの一定の期間、遺産分割を禁止することができます。その場合は、定められた期間は分割できません。

他に気をつけなければいけない点としては、残された財産より借金の方が多い場合は、相続放棄をした方がよいのですが、これは相続があったことを知ってから3ヶ月以内に行う必要があります。

遺産分割協議には誰が参加しないといけないか

遺産分割協議には、相続人全員が参加していないといけません。相続人とは、法定相続分を持っている者の他に包括遺贈を受けた者も含みます。また、代襲があった場合は、代襲者全員が相続人になります。

相続人の中に未成年者がいる場合、その未成年者については代理人を立てる必要があります。親権者が代理人になるケースもありますが、親権者も相続人の場合は、親権者以外の者を特別代理人として家庭裁判所に選任してもらう必要があります。また、未成年者が複数いる場合は、別々の人を特別代理人として選任する必要があります。

相続人が全員参加していない場合、協議は無効になってしまいます。相続人に漏れがないかどうかは、戸籍謄本、除籍謄本等により確認しますが、素人では一見してわからないケースもあります。したがって、専門家に一度確認してもらった方が安全です。

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